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アッラーはこの世界と人間を創造したままで放っておきはしませんでした。人間の心には欲望や悪い性質があるので、自然のままに正しく導かれるということはありません。そこでアッラーは人間を導くために、それぞれの時代にそれぞれの民族と地域に、人間の間から預言者と呼ばれる人を選び、彼らを通じて人間の生きる道を教えました。預言者とは「神の言葉を預かる者」という意味です。預言者は哲学者や思想家などとは違い、自分で宗教を考え出したわけではありません。また、自分で修業して預言者になれるわけではありません。昔からさまざまな預言者たちが送られて、さまざまな時代やさまざまな民族にアッラーの宗教をもたらしましたが、時代が下るにつれて間違いや悪意、思い込みや善意などから人間が勝手に宗教を変え、もとの教えと違ったものにしてしまいました。アッラーはこれらを正すため、最後の預言者としてムハンマド(彼に平安あれ)を送り、最後の完全な宗教としてイスラームを下したのです。
ムハンマド(彼の上に平安あれ)は西暦570年にサウジアラビアのメッカに生まれ、預言者に選ばれる前から誠実で高潔な人として認められていました。彼の人生は充実しており、彼がわざわざ人々に異を唱える必要はなにもありませんでした。しかし40歳のとき、アッラーが彼を預言者として選んだため、彼は全人類を導くという偉大な仕事の苦難の道のりに進むこととなったのです。預言者として選ばれて後、彼はメッカで13年間布教し、その後マディーナに移住してから10年間活動し、63歳でその生涯を終えました。
ムハンマド(彼の上に平安あれ)はただ単にアッラーの言葉を述べ伝えただけではなく、その教えを自ら実践しました。そうしてイスラームが単なる理想ではなく、実践の宗教であることを身をもって示したのです。そこで彼の実践のことを「スンナ」と言い、ムスリムが模範とすべき指針とされています。「ムハンマドはアッラーの使者である」とは、ムハンマド(彼の上に平安あれ)をアッラーの使いであると認め、彼の生き方(スンナ)を自分の手本として受け入れるという意味です。
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